障害者雇用Q&A

Q
勤務時間の延長を希望する精神障害者への対応はどうすればいいでしょうか?

1日5時間の週5日勤務。1週間あたり25時間の労働時間で精神障害者を雇用して6ヵ月が経ちました。面談で本人からフルタイムで働きたいと言われています。入社当初、支援機関の方に、障害の特性上疲れやすいので、最初は短時間勤務にし、様子を見ながら勤務時間を増やしてほしいと言われていました。6ヵ月間問題なく働けているので、希望どおりフルタイム勤務に変更してもよいでしょうか。

A

【勤務時間の延長】本人の体調や疲労度にもよるが、段階的に勤務時間を増やしていく方が安全。

入社後6ヵ月が経過し安定して就業できているということですので、本人の状況が安定しているのであれば、勤務時間の延長も十分可能性があると思います。

ただしその勤務時間の延長については、本人の希望があるからといっていきなりフルタイムにすることはお勧めしません。精神障害の方は、疾患そのものの影響、服薬による影響等によって、想像以上に疲れやすいという特性を持っている方が多く見られます。勤務時間を増やしたことで体調を崩してしまう場合もありますし、その疲れに本人が気づきにくいという特性を持つ方もいますので、慎重に進めた方が良いでしょう。

具体的には1日5時間の勤務時間を1時間延長し、1日6時間にしてしばらく様子を見る。勤務時間を延長しても体調を崩さずに一定期間就業できているようであれば、さらに勤務時間の延長を検討していく。このように段階的に勤務時間を延長していくことをおすすめします。変則的な勤務形態は体調を崩す可能性が高まりますので、月曜は5時間、火曜は8時間といった勤務時間設定は避けた方が無難です。

また、勤務時間の延長に際しては、本人へのヒアリングに加え、主治医や支援機関の意見もぜひ聞いていただき、総合的に判断することをおすすめします。


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